2006.05.25

〜ダムに沈む村〜 / かつての徳山村中心部とダム

「ダムに沈む村」の写真はこれが最後になります。モタモタしてる間にちょっと引っ張りすぎちゃいましたが^^;、長々とお付き合いくださいましてありがとうございましたm(__)m 最後に、村の中心部だった場所の現在の様子と、ほぼ完成したダムの全容をご紹介して終わりにしたいと思います。

シグマ 10-20? F4-5.6 EX DC HSM

ここは20年前まで人が住んでいた徳山村の中心部だったところです。ここには役場や郵便局、パチンコ屋さんや銀行、村の人が営む小さな商店や民家が立ち並んでいました。見づらいですが、右奥の山の麓に小学校の校舎が見えます。

私の叔父が「子供の頃はな〜、ここから学校まで8キロあるんや。ここを毎日歩きか自転車でよう通ったわ。雨が降るとみんなで引き返してな(笑) 一人だけ引き返すとサボったのがバレるで、引き返すときは全員じゃないとあかんのやな〜。よう学校サボったな〜。アッハッハ!」と話してくれました^^;

シグマ 10-20? F4-5.6 EX DC HSM

小学校付近を反対側から見た風景。現在は、小学校の校舎が残っただけで全て撤去されています。この小学校の建物だけは、ダムの底にそのままの姿で沈むことになっています。 

シグマ 10-20? F4-5.6 EX DC HSM

国道417号が水没してしまうので、上の写真には山と山の間にR417の付替え工事が進められている様子が写っています。相当高い場所です。マウスオーバーでダムが満水になった時の様子をシミュレーションしてみました。。ちなみに、山肌が見えているところがありますが、水没線より下の木々は全て切り倒されてしまったからです。

シグマ 10-20? F4-5.6 EX DC HSM

この秋には、この橋が水没してしまうために叔父叔母が作った山小屋に行けなくなってしまいます。3年後か5年後か10年後かわからないけど、いつかは迂回路が作られるとのこと・・・。それまでは3台ほどが乗船できる小型フェリーで地元の人優先で運行してくれるのだそうですが・・。

 

上の写真にあった橋を渡る前に、このようなビラが手渡されます。ようは「通って欲しくないけど、通るなら自己責任になりますよ。」ということらしいです。 実際、何年も道路の補修がされていないので、かなり危険な箇所が何箇所かありました。この時期、山菜採りで山に入る人がかなりここへやって来るので、車ですれ違うのも大変です。脇に寄る時は注意しないと下手したらそのまま谷底へ・・・。その為、帰る時には叔父に、「対向車とすれ違う時は山側に避けなさい」と何度も言われました。

 

 

さて、↓これがダムの全容です。ロックフィルダムと呼ばれる方法で作られています。

シグマ 10-20? F4-5.6 EX DC HSM

↑この提体の高さは161mだそうです。ダム湖の面積は13平キロメートル。ナゴヤドームの約270倍。諏訪湖よりも大きく、その貯水量は約6億6000万立方メートルで、日本一の貯水量になるのだとか。

#ちなみに、実際は、このダムに貯められる水の半分は不要といわれています。

シグマ 10-20? F4-5.6 EX DC HSM

↑ダム湖横断のための橋も完成間近です。全長503mにもなるのだそうです。

トキナーAT-X M100 PRO D 100mm F2.8

この橋を100mm中望遠で撮ってみました。その大きさは伝わるでしょうか・・・。完成後には「徳之山八徳橋」という名称になる予定です。

 

 こちらも只今建設中の、「徳山」と書かれた記念碑と、恐らく徳山村の記念館のようなものかと思われます。

 


「徳山村のカメラおばあちゃん」の愛称で親しまれた増山たづ子さんという方が撮影された写真集が何冊か出版されています。太平洋戦争から未だ戻らぬ夫への記録のためにと、ダムで水没することが決まった故郷徳山村の季節や暮らしの写真を61歳の頃からコンパクトカメラ(ピッカリコニカ)を片手に撮り始めたのだそうです。最初はフィルムの入れ方さえわからなかったのに、その枚数は7万枚にも及ぶとか・・。すごいですよね。この増山たづ子さんの写真を少しだけ拝見しましたが、どれもこれも本当に良い写真ばかりです。心を動かされました・・。

 

残念なことに、増山たづ子は今年2006年の3月7日に亡くなられました。享年88歳でした。ダムの完成を本当に心待ちにしてらっしゃいました。本当に本当に残念でなりません。

生前、増山たづ子さんはこう仰ってたそうです。

「私は、このダムが完成するまでは絶対死ねんよ。この場所に水が溜まったところを見るまでは。」

ダムの完成までに時間がかかりすぎたんです。増山たづ子さんは28年も撮り続けてきたんですよ。そもそもダムの本体着工は廃村から13年経った2000年になってからでした。途中、工事の中断などもあり、ダム建設が決まってから完成までに実に30年以上もの月日が経ってしまいました。30年ですよ・・・。ここでダム建設の是非についてを議論するつもりはありませんが、ただ・・・これだけの年月が経ってしまっても構わないくらいのものであるなら、本当にこれほどの巨大なダムが必要だったのか?と、私はどうしても考えてしまうのです。

■ アマチュア写真家の増山たづ子さんが死去

3/7、アマチュア写真家の増山たづ子さんが死去した。88歳。国内最大級の徳山ダムの建設に伴い水没する古里・旧岐阜県徳山村(揖斐川町)の風景を撮り続けて写真集を出版。東京など各地で写真展を開き反響を呼んだ。社会に勇気と励ましを与える活動をした女性に贈られるエイボン功績賞を84年度に受賞。(読売新聞)

増山たづ子さんのご冥福をお祈りします。


■以下、徳山ダムに関するサイトへのリンク

徳山ダムウェブサイト

ダムに沈む村(旧徳山村)

【正論】日本人探訪-増山たづ子(写真家)

ダム事業で消えた村の帰属 −岐阜県徳山村の場合−

増山たづ子 徳山村写真全記録


【追記】

徳山ダムの地 遺跡の山 2006年05月23日 

 今年秋から水をためる試験が始まり、完成が秒読み段階に入る徳山ダムで水に沈む、旧徳山村の遺跡からの出土品の数々が、29日まで岐阜市のJR岐阜駅のハートフルスクエアーGで公開されている。遺跡は、ダムとともに人知れず水没する運命にあったが、村に住んでいた人たちの強い訴えで発掘調査が行われ、出土品は最終的に数十万点ほどにのぼった。今回、公開されているのはそのうちの29点とわずかだが、主催者は今後、展示品数を増やして関市や高山市でも公開することにしている。(守真弓)

 旧徳山村では、「あそこの畑からはよく土器が出るから遺跡があるよ」などといった会話が、旧住民の間でよく交わされていたという。ダム建設の話が持ち上がった時、反対する一部の住民は、こうした遺跡の実態が明かされないまま、水に沈むことへの無念を訴えた。

 このため、水資源開発公団(現・水資源機構)は約8億円をダムの建設予算から計上し、県教育委員会に村内の遺跡の調査を依頼。86年から本格的な調査を進めてきた。 その結果、昨年、調査を終えるまでに遺跡は23カ所にのぼることが判明。出土品も膨大な数となり、調査費は当初の計上額の4倍、30億円を超える額にのぼった。当初は1人だった調査担当の職員も、最盛時には7人ほど動員した。

 調査にあたった県教育文化財団文化財保護センター(岐阜市)の大熊厚志・調査第1課長は「公団からも『どうしてこんなに費用がかかるんだ』と困惑されるほど、たくさんの出土品が出た」と話す。 出土品は主に食事や料理、棺(ひつぎ)や墓に使った、縄文時代の土器や石器とその破片。関東地方や北陸地方などとの交流を示す貴重なものもあるという。センターは今年度中に調査内容を報告書にまとめて公表する。

 大熊課長は「これぐらいの規模の土地からこれほどたくさんの遺跡が発掘されるのは珍しい。ぜひ展示品を多くの人に見てほしい」と話す。

 同センターは、7〜9月に関市の県博物館で、9〜10月には高山市の県ミュージアムひだでも、今回より展示品の数を増やして公開する予定だ。



2006.05.20

〜ダムに沈む村〜 / ひっそりと咲く花たち #3

今日は朝イチから名古屋で仕事。珍しく14時ごろに終わったので、そのままPen D2を購入したお店に持って行き、露出計が壊れたっぽい旨を伝えるとその場で見てくれたが原因がわからずそのまま入院・・。お店を出てから一息ついて空を見上げると久しぶりの青空が広がっていて気持ちいい。そのまま帰るのももったいない気がして、駅前の某カメラ量販店に少し立ち寄ってみる。店員さんに話しかけられ、色々と話を聞いているうちに、ふと気付けば全然買う予定じゃなかったカーボン三脚が入った箱を手に店を出ていた・・・。衝動買いだったけど、どうせいつかは買うものだったので気分は上々♪^^;
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お花シリーズの続きです。

 

トキナーAT-X M100 PRO D 100mm F2.8

イカリソウ

トキナーAT-X M100 PRO D 100mm F2.8 

ミヤマキケマン

 シグマ 10-20? F4-5.6 EX DC HSM

森の中に鬱蒼と生えているミヤマキケマン

AF-S DX Zoom-Nikkor 18-70mm f/3.5-4.5G IF-ED

こちらは花が薄紫のムラサキケマン。どちらも毒性があるらしいです。

AF-S DX Zoom-Nikkor 18-70mm f/3.5-4.5G IF-ED

ややピンク味をおびたコミヤマカタバミ

AF-S DX Zoom-Nikkor 18-70mm f/3.5-4.5G IF-ED + 内臓フラッシュ

これもコミヤマカタバミっぽいです。葉っぱがかわいい♪

AF-S DX Zoom-Nikkor 18-70mm f/3.5-4.5G IF-ED 

土砂が崩れた荒地にもこうして小さな花が咲いています。

AF-S DX Zoom-Nikkor 18-70mm f/3.5-4.5G IF-ED

まるでスポットライトを浴びているかのように見える小さな草を発見。調べてみたら、これは※ネコノメソウ(猫の目草)というユキノシタ科の仲間で、花が咲いてみないとわからないんですけど、おそらくヒダボタンではないかと思います。もしかするとキンシべボタンかもしれませんが・・・。

※果実が2裂する様子がネコの瞳孔に似ているので“ネコノメソウ”というそうです

トキナーAT-X M100 PRO D 100mm F2.8 

キブシの仲間


↑ Mouse Over・・・

シグマ 10-20? F4-5.6 EX DC HSM



2006.05.18

〜ダムに沈む村〜 / ひっそりと咲く花たち #2

ここのところの天気ではあまり撮影意欲もわかないので全然撮ってません・・。というわけで、再び『ダムに沈む村』の続きでも・・・ 

ここに紹介する花は、どれも足元に咲く小さな花たちです。可憐で豪華な花も好きですが、私はこうした素朴な花の方がやっぱり好きみたい・・。体に似合わず、小さなものが好きなんですよね〜^^;

最初、ニリンソウ?って思いましたが、一輪ずつ咲いているのでイチリンソウだと思います。

ただ、ニリンソウでも一輪で咲いたりするらしいので、私の知識程度ではもっと花が咲いてみないとわかりづらいです。。

ちなみに、トリカブトはニリンソウの葉に似ているので、誤って口にしてしまうと毒のある種なので嘔吐や下痢を起こしたり、ひどい時は死に至るそうなので注意が必要とのことですよ。

 

スミレの仲間。

アオイスミレかも・・・ 

これはユキワリイチゲという花だそうです。

透明感のある美しい花ですね〜。

こういった白い花は種類が多いので、ちゃんと葉っぱも撮ってこないと、あとで調べてみても何がなんだかわからないですネ。う゛〜〜 

一枚目の写真に似てますが、花びらが6枚なので違う種類のようです・・・。調べててもいっぱいありすぎて挫折してしまいました。。 

 

#花シリーズはあと1回だけ続けちゃう予定ですm(__)m

ALL Photos:トキナーAT-X M100 PRO D 100mm F2.8



2006.05.15

〜ダムに沈む村〜 / 山の生活

山小屋周辺の写真を13枚ほど・・。老後はこんな生活をしてみたいと思っている私にとっては羨ましい環境です^^;(笑)

シグマ 10-20? F4-5.6 EX DC HSM

シグマ 10-20? F4-5.6 EX DC HSM

シグマ 10-20? F4-5.6 EX DC HSM

叔父の手作り五右衛門風呂。沢の水を溜めて薪で沸かして入ります♪

AF Nikkor 35mm F2D

採れたての山菜(ゼンマイ)と椎茸。

AF Nikkor 35mm F2D

桜そばとビールです♪ 山の水でキンキンに冷やして頂きました♪

AF Nikkor 35mm F2D

私はキャンプで時々七輪を使いますが、本当にこの七輪というのは便利なものです。

 

トキナーAT-X M100 PRO D 100mm F2.8

小屋の前の沢にはわさびがすくすく育っています。 

トキナーAT-X M100 PRO D 100mm F2.8 

わさびの花

トキナーAT-X M100 PRO D 100mm F2.8

右側のシダ類は食べられません(笑)

トキナーAT-X M100 PRO D 100mm F2.8

フキかな?

トキナーAT-X M100 PRO D 100mm F2.8

人が生活していた頃は、ここは田んぼでした。

トキナーAT-X M100 PRO D 100mm F2.8

日本電信電話公社の文字が・・。人の手が加えられなくなって何年経ったのかな。

トキナーAT-X M100 PRO D 100mm F2.8

残雪



2006.05.14

〜ダムに沈む村〜 / 清流 #2

昨日、「雪解けで地盤が緩んだことによる地滑りで、流入した土砂が揖斐川に流れ込み、川の一部がせき止められた。今後、最大で約15万立方メートルの土砂が崩れる恐れがあり、川がダムのように完全にふさがる可能性もあるという」というニュースをテレビで見ました。この地滑りが起きた場所は、徳山ダムの下流にある横山ダムのすぐ下で起きたようです。丁度、この写真に写っている川の下流にあたります。

トキナーAT-X M100 PRO D 100mm F2.8

この旧徳山村もご多分に漏れず、今年は雪が異常に多かったので、雪解けが一気に進んで、この写真のようにかなり川の流れが速く、水量もいつもよりやや多いとのことでした。例えダムが完成したとしても、今回のような災害が起こる可能性は常にあるんでしょうね・・。

シグマ 10-20? F4-5.6 EX DC HSM

シグマ 10-20? F4-5.6 EX DC HSM

 AF Nikkor 35mm F2D