さんでー写真日記

写真・山登り・キャンプ・バイク・道具ネタが中心のフォトブログ。

 

上高地~涸沢トレッキング:2006.8.12-15


Category: 外遊び 山行レポ   Tags: ---
先日の涸沢山行のレポがやっとできました。写真を撮りすぎてまとまらないまとまらない・・・^_^;
4日分をこのエントリーにまとめてしまったのでちょいと長文です。「読んでみてもイイよ」という方は気長にお付き合いくださいませ~^^;

撮った写真の枚数は約630枚。D70sのメディアを2GBしか持って行かなかったので、全部RAWで撮影したら足りなくなってしまいました。部分的にFinePix F30も稼動させながら何とか凌いだという感じです^^;

今年は、とにかく7月8月辺りは仕事が忙しくてキャンプにも山にも行けない状況が続いていて、お盆休みだけは絶対休むぞ~~という意気込みで仕事を処理してましたが、休みが近くなってくるとソワソワソワソワ(笑)
丁度、どこかの山へ行こうか?などと友人Kちゃんと話をしていた時に、mo-chanママさんご夫妻が北アルプス山行へ行かれるとの情報を耳にしてからというもの、私たちも涸沢へ行きたくなってしまったんですね~。えへへ。秋にはでっぱさんたちとも涸沢へ行こうと話をしていたので、その下見も兼ねて急遽計画をたてました。
私のお盆休みは計5日。今回はその内の4日を使うことにしました。でも、Kちゃんの夏休みは4日しなかったので、彼女は夏休みの全部を今回の山行に充てることになってしまいます。ところが、まだまだ若いKちゃんは「全然平気!」と心強いことを言ってくれたので、それじゃあ決行しよう!と相成りました^^;

【全行程ルートマップ】

(↑クリックで拡大)

【登山道までのアクセス】
往路:R156号~東海北陸道~縦貫道路高山西I.C~R158~安房トンネル~R158~沢渡岩見平P~シャトルバス~上高地バスターミナル
復路:上高地バスターミナル(タクシー利用)~沢渡岩見平P~R158~安房トンネル~R158~R41


いつもは国道41号を使って上高地へ向かいますが、何を思ったか今回は東海北陸道~縦貫道を使って高山まで移動し、そこから国道158号経由で上高地入り・・・などというとんでもないルートで向かってしまいました・・・。お盆休みだというのにねぇ・・・・・・。
案の定、郡上の徹夜踊り前日ということもあり、しっかり渋滞にハマリ(初体験)、結果的には下道から行った方が早かった気がしますが、とにかく無事に沢渡の駐車場まで辿り着くことができました。




【1日目の行程とルート】
沢渡岩見平駐車場出発(14:30)~上高地バスターミナル(14:55)~山岳保険の手続きと登山届けの提出を済ませ出発(15:30)~河童橋(15:38)~小梨平キャンプ場で寄り道(15:47)~明神(16:40)~8分休憩~徳本峠分岐(16:55)~徳沢キャンプ場着(17:48)
歩行時間:約2時間

kamikouchi.jpg■1日目
結局、出発前日はなんだかんだと最後まで仕事をがんばり、仕事帰りに山ショップに立ち寄って足りない山食を買い込んで帰宅。早朝出発する気力がなかったので、今回は遅出で計画を立てました。自宅を午前10時に出発し、東海北陸道の渋滞にもまれながらも、なんとか沢渡に14時到着。途中でchichiの母さんから「乗鞍の山頂にいます」とのメールが入って「わーーーお」と驚く&喜ぶ私たち(笑)

沢渡からはタクシーで移動する予定でしたが、時間が遅いこともあって行き交うシャトルバスはガラガラ。特に上高地へ向かうバスには数人ほども乗車していない雰囲気だったので、急遽シャトルバスで向かうことにする。初めて上高地行きのシャトルバスに乗るのでちょっとワクワク♪ 今年の3月に歩いて通った釜トンネルを通過する時は妙に感慨深かった。

ごった返す上高地のバスターミナルに到着してすぐに、年間の山岳保険にずーっと入りそびれている私は自宅で記入を済ませておいた登山届けを持って上高地山岳保険の手続きへ向かう。ちょっと保障は薄いけど掛け金1000円で救援者費用300万円や入院日額も保障されているので助かります。#早く保険に入らなくちゃ(汗)

その後、梓川沿いへ一旦出て、お決まりの風景を撮影しに行く。少し日が傾きかけた時間の穂高の景色はちょっと新鮮に見えた。さて、のんびりもしてられないので先を急ぐことにする。本日の野営場は徳沢を予定している。少し早足でさっさと歩く。既に夕方近くなので明神では観光客の姿もチラホラ程度。これも日中の景色とは違ってなかなか良いかも。ほどなくして懐かしの徳沢園に到着。寄り道や休憩時間を省くと2時間をきるくらいの所要時間。テン場にはたくさんのテントが並んでいてちょっとひいてしまう・・・^^; さすがにお盆だわ~~~。しかも、やはり今回もツワモノがいて、テン場のど真ん中にコールマンのドームテントがどどーんと設営されているのに驚く。

私たちも小さなトレックライズをちゃっちゃと設営。夕飯の準備を始めた頃に少し雨が降り始めたので慌ててテントの中に逃げ込んでラーメンを食す。暫くして静かになったのでテントから顔を出してみると雨はすぐに止んだ模様。日頃の疲れも溜まっていたからか、お腹を満たしたらすぐに眠くなったので、星空が広がり始めた頃には床についた。Zzzz....(19時15分就寝)

□1日目のその他の写真はこちら/16枚




【2日目の行程とルート】
徳沢キャンプ場出発(5:58)~横尾山荘(7:18)~30分休憩~横尾大橋通過(7:48)~横尾岩小屋跡~本谷橋(9:03)~43分の大休憩~本谷橋出発(9:46)~Sガレ(11:15頃)~涸沢ヒュッテ&涸沢小屋分岐(12:08)~涸沢ヒュッテ到着(12:22)
歩行時間:約5時間40分(たくさんの休憩含む・・)

yokoo.jpg■2日目
翌朝は4時15分起床。夜中に23時、1時半と、変な時間に眼が覚めてしまったけど、体力はひとまず充電完了といったところ。山の朝は早いので、早い人だと3時前から起きはじめてテントなどを撤収する物音が響き渡ります。さーーーて、いよいよ今日は涸沢に入ります!(鼻息荒い) 夜露でぐっしょりと濡れてしまったテントの撤収に手間取りつつも、なんとか6時前には出発。今日も良い天気♪ 朝一番ということもあり、横尾まではウォーミングアップをしながらのんびりと歩く。途中で、日本三鳴鳥にも選ばれているコマドリの歌声があちらこちらから聞えてきて感激する。ヒンカラカラカラカラ~~~♪ なるほど。確かに馬の嘶きに似てるかも?

横尾大橋を渡ると、ここからは私たちにとっては未知の世界♪ 左手に見える屏風岩を回り込みながら樹林帯をどんどん進んでいくと、屏風岩が間近に迫ってくる。この辺りでは、本当にたくさんの野鳥の声が聞こえてきて歩いていても気持ちイイ♪
横尾岩小屋跡を過ぎて暫く歩くと、ちょっとした急な登りが見えてくる。ここからの登山道はやや狭くなるので、一列になって先へ進む。緩やかな登りを40分ほど黙々と歩くと本谷橋に到着。「ふぅ~~~。やっと休憩できる」という安堵感に浸れる瞬間。でも、歩き始めてさほど時間は経っていないのに妙にバテている感じがするのは日差しが強いため?もしくは気温が高いから? 意外と水分の消費が早いので、ここでザックの中の水1Lに粉末のポカリスエットを入れて、空になったボトルに補充する。横尾方面からも涸沢方面からもどんどん人がやってきては休憩していくので、橋の下は結構な混雑ぶり。

長めの休憩をとったあと再び出発。・・・・と、いきなり今までとはまったく違った急登の登山道が目の前に見えてきた( ̄ロ ̄|||)マジデスカ?
一歩一歩踏み出す足がとても重く感じる。西穂山荘手前の岩ゴツゴツの急な登りにも匹敵する勢いです。何度か登る方向をくねくねとかえながら進んで行くと、若干緩やかになるも、この道は一体どこまで続くの?・・・と思うほどとにかく長い。後から登ってくる男性陣もかなり息が上がっている様子。時々立ち止まりながら水分を補給し、特に感動する景色もないので、ひたすらゴロゴロ岩の登山道を登って行くのみ。帰ってきて写真を整理しててビックリ。あまりに面白くなかったのか、この間の写真はほとんど撮っていなかったです^^;;;

前方に見える北穂が少しずつ近づいてくるのを励みにとにかく黙々と歩く。何箇所かガレ場があって、場所によっては『落石注意』の看板があるので注意しながら歩く。時々浮石もあるので、足元の確認は怠らない。2回ほどザックを下ろして休憩しつつも、基本的にはあまり休める場所がないので立ったままの小休止が多くなる。
Sガレを過ぎると、いよいよ前方に涸沢ヒュッテの屋根とフラッグが見えてくる。が・・・どのガイドブックにも書いてある通り、ここからがまたとても長く感じる。そして、ここから再び登りがきつくなって更に雪渓を歩くことになる。単なる一般人の部類に入るであろう私たちは、この時点で身も心も相当へばってます^^;(笑)

この辺りから涸沢のカールが前方に見えているので、とにかく気合で登るのみ!雪渓の上には、野鳥の「ウソ」のつがいがいたので無心でカメラのシャッターを押す。雪解け水が結構な勢いで流れてくるので沢の近くにいるとかなり涼しく感じる。気持ちイイ~♪
そんなこんなで、頑張って雪渓を登りきると憧れの涸沢に到着!!いやっほぉ~~~~~~~い♪ 雪渓の途中で涸沢ヒュッテと涸沢小屋の分岐がありますが、小屋方面に向かった方がテン場には近かいと思いますが、まぁどちらから登っても、キツイ登りですからしんどいものはしんどいでしょう( ̄~ ̄;)(笑)

テン場の受付は15時からとのことなので、先に空いている場所にテントを設営して疲れた体を労わる。午後からは、はじめての涸沢の景色に見とれながら写真を撮ったり、涸沢ヒュッテに行ってみたり、反対側の涸沢小屋に行ってお疲れさま~!のビールを飲みながらちょっと遅めのランチ(カレーライス、おでん、おはぎ/2人分)を食べてみたり。ここでのゆったりした時間は本当に最高。次から次へとやって来る登山者がテン場にテントを張っていくので、あれよあれよという間にテン場はテンと村へと変わっていった。
不意をつかれたのは、涸沢小屋へ行くにも登りが結構キツイので息が切れるということ^^;(笑)

さて、明日は奥穂に登る予定です。お昼が遅かったので夕飯は食べないまま、疲れた体を癒すために19時に就寝。。おやすみなさ~いZzzz....


□2日目のその他の写真はこちら/52枚




【3日目の行程とルート】
起床(3:30)~涸沢テン場出発(5:35)~涸沢小屋(5:45)~途中でUターンして再出発(6:20)~ザイテングラード取付(7:50)~穂高岳山荘/白出のコル(9:25)~40分の休憩~穂高岳山荘出発(10:05)~涸沢テン場到着(14:02)~涸沢出発(15:10)~本谷橋出発(17:35)~横尾野営場到着(18:40)
歩行時間:約9時間(たくさんの休憩も含む・・・・・)

karasawa.jpg■3日目
おはようございます。3時半起床。昨夜も早く寝すぎて夜中の変な時間に何度も目が覚めてしまった・・・。夜中に空を見てみたら満天の星空に唖然!!カメラをセットする気力がなかったのでそのまま寝てしまった。2度目に目が覚めた時は、今度は空が明るい気がしたのでもう一度外を見てみたら、今度は月明かりで涸沢の景色があまりに幻想的ではありませんか!今度ばかりはカメラをいそいそとセットして数枚だけ撮影してみる。ここは本当になんて素晴らしい場所なんでしょう。。

朝食はアルファ米とお味噌汁にソーセージ。まず朝一のイベントとして穂高の山々を照らす朝陽=モルゲンロートがあります。この場所に集まる一眼デジカメチームは早々からカメラをセットして待ち侘びる(笑)
早い人たちは暗いうちから奥穂や北穂へ向かって歩いていく。私たちはモルゲンロートを見るのは初めてなので、今回はゆっくりと撮影に専念することにした。5時を少し回ったところで朝陽が穂高の頂を朱に染める瞬間。最高でした・・(感動)

こんな調子なので当然出発がやや遅れてしまい、5時半になって慌ててポケッタブルのサブザックを背負って奥穂へ出発。荷物が軽いってなんて素晴らしいんだろうと実感する。登りを涸沢小屋からのルートを取り、下山時にパノラマコースを歩くことにした。
ところが・・・・歩き始めて暫くした時、急に私のお腹の具合が悪くなってきた・・・・。えーーん(;O;) そんな訳で、折角途中まで登ったのに涸沢小屋まで引き返すことになってしまう・・・(-_-;モウシワケナイ・・
ここで貴重な時間を相当タイムロス。涸沢小屋を再出発したのは6:15頃。夜はすっかり明けて、日差しも強くなってきた・・・orz

その後は快調にどんどん高度を上げていく。でも、お花畑周辺まで来るといちいち写真を撮るのでなかなか進めない^^; 目の前に涸沢槍がツンッとそびえているのが見えてきた辺りから雪渓をトラバースしてザイテングラードを目指す。この時間帯だと既に奥穂を目指す人が多過ぎて、渋滞が起きてしまってペースもまったり気味。あぁ・・・Uターンしたのが大きな失敗です(>_<) 雪渓からは、吊り尾根をバックにパノラマコースを登ってくる人たちがカッコ良く見えた。

いよいよザイテングラードに取り付く。ここからはストックを収納してグローブを装着して登ります。主峰の奥穂を見上げながら、まずは白出のコルに建つ穂高岳山荘を目指す。ひとつひとつの岩を登るたびに高度がぐんぐんと上がっていくのが楽しい。体力的には前日の涸沢までのルートを歩くよりも、ザイテングラードのこの大きなゴロゴロ岩を登る方がはるかに楽(危険度は別)ですね・・^^;

9時25分に穂高岳山荘に到着。暫く休憩して時計を見ると既に10時近くなっている。今回の山行から戻った翌日から仕事が始まるKちゃんのことを思うと、8/15のバスターミナル混雑のピーク時間は昼の12時~15時と聞いていたので、その時間よりも確実に早く上高地に戻れるようにするには今日中に横尾まで移動しておきたい。
穂高岳山荘脇にある奥穂へ向かう岩壁にたくさんの人がへばりついている様を見ていたら、登る人も下る人も多くてなかなか先へ進めないような感じ。本当なら奥穂に登りたいところだけど、ここから奥穂をピストンしてテン場へ戻るとかなり遅くなってしまいそうだったので今回はここまでで戻ることにした。
私たちは基本的にピークハントにはこだわらないタチなので、良いのか悪いのか結構ピークを目前にしてすぐに諦められるのは特技かもしれない^^;;;(笑)

今度は軽快に来た道を戻り、途中から雪渓をトラバースしてパノラマコースへと向かう。
ところが。軽アイゼンをつけたソロの男性が私たちを追い越していったと思ったら、なんと50mくらい先で転倒して動けなくなってしまったではありませんか。その近くにいた別の男性が様子を見に行くと、どうやら足を骨折してしまったらしい。少しの間見守っていたが、救助隊を呼びに行く人たちを見送りながら私たちはそのままパノラマコースを進むことにした。
一番見たかったチングルマが咲くお花畑は最高に素朴でかわいかった。。(チングルマ=小さな草花に見えますが、この花はバラ科の立派な小低木。何年もかけて数ミリの幹をもつ小低木になるんだそうです。)
途中、先ほどの男性の救助へ向う山岳警備隊とすれ違う。涸沢ヒュッテ裏のヘリポートに待機していたヘリも救助のために頭上を飛んでいく。その男性はヘリに無事救助され、そのまま麓の病院まで運ばれていきました。良かった。

テン場に戻ったのは14時頃。ろくに休憩もしないまますぐにテントを撤収して涸沢を後にする・・・。うーん。この場所を一泊だけで離れてしまうのは勿体無いですね。でも良いのです。また来ればイイ♪
帰り際に、長野県警山岳救助隊の方にお願いしてシャッターを押してもらった。その方は写真が趣味だということで、北穂、奥穂、前穂のそれぞれをバックに入れた3カットを岩の上に寝転びながら撮ってくれました。すごく嬉しかったです。ありがとうございました"^_^"

さて。苦労して登ってきた長い道のりを今度は下るわけですが、ここからは当然ながーい下りが待っています。ところが、歩き始めて1時間ほど経ったあたりから元々弱っちい私の足首が疲労と荷物の重みで悲鳴を上げはじめてしまい、足が痛くてなかなか思うように先へ進めなくなってしまった・・。(初心者コースといえど、基礎体力はつけておきましょう^^;→自分) 足首をかばって歩いていたら、今度は膝までおかしくなってきて本谷橋に着く頃にはもう下半身はヨレヨレ。この時点で、体力のあるKちゃんも膝に痛みがでてきてしまった。涸沢からの下りは恐るべし。
途中でなぜか登山道に血痕があちこちに落ちていてビビる。ひー。何よこの血痕は~~~(T_T) でもこれを見たお陰で気は引き締まったので、本谷橋での休憩で自分で足首にテーピングを巻いて(元バスケ部の成せる業)気力を振り絞って横尾を目指す。気力や体力は残っているのに、体に不具合が出てしまって先へ進めないというのは本当に情けない。基礎体力がなっていない私の場合、次は絶対に荷物を10キロ以下にするべきだとつくづく思った瞬間でした。

日没前になんとか横尾に到着。今回は穂高岳山荘から一気に下山したのがいけなかったと思います。振り返ってみれば、朝の出発の時点でrestartして出遅れてるわけですから、足が痛くなることは計算外であったとしても、もう少し余裕のある計画にしなくてはいけないと反省しきりです。その前に、脚力&心肺機能&関節の強化が先なのは言うまでもありませんが・・・。
この日の夜は、さっさと山食パスタをこしらえてお腹を満たしたあとは、今日あった出来事などを話しながら20時半に就寝。。横尾で見る星空も最高にきれいだったなぁ~・・Zzzz....


□3日目のその他の写真はこちら/47枚




【4日目の行程とルート】
起床(5:30)~横尾野営場出発(8:15)~新村橋(9:32)~徳沢(9:48)~40分休憩~徳本峠分岐(10:58)~上高地到着(12:00)
歩行時間:約3時間45分(休憩も含む)

yokoo2.jpg■4日目
本日はちょっとゆっくりめの5時半起床。朝になったら足首の痛みは随分と回復していたので一安心。間違いなく疲労からくる痛みだったと思われます。
今回もテントがぐっしょりと夜露で濡れてしまったので、ジリジリと照らし始めた太陽でゆっくりと乾かしながらの撤収作業。8時過ぎに横尾を出発し、あちこち写真を撮りながら徳沢に到着。Kちゃんは念願だったソフトクリームを食べ、私は信州りんごを美味しく頂いた。その後も一定のペースでひたすら歩き、明神を経て小梨平に到着したのは12時少し前でした。最後にもう一度梓川沿いに出て、穂高連峰の姿をカメラにおさめる。

□4日目のその他の写真はこちら/13枚








【涸沢での行動ルートと全行程の標高差グラフ】

(←↑クリックで拡大)








・穂高岳山荘(標高2996m)・・・涸沢(約2300m)からの標高差:約696m / 上高地からの標高差:約1500m
・今回歩いた距離:約36km


今回の山行は、パラパラと降る一時的な通り雨は2回ほどありましたが、この4日間は基本的にずーっと良い天気に恵まれたので本当にラッキーでした。雪渓やお花畑などなど、この時期にしか見られない素晴らしい景色を堪能できたし、何よりも念願の涸沢カールに身を置くことができたことが本当に嬉しかった。

初心者コースといわれている上高地~涸沢のルートは、危険箇所はほとんどないにしても、片道15.6キロの道のりは侮れないなーというのが今回の感想です。今回歩いた約36キロもの長距離は、私にとっては生まれて初めてのロングコース。普段の生活でいえば、岐阜から名古屋までを歩くようなもので、通常からいったら絶対に歩こうとも思わない距離。しかも10キロ以上の荷物を背負って歩くなんて絶対に有り得ません!^^;
普段からトレーニングをしている人や、山に登っているような人にとっては時間をかけさえすれば難なく目的地に到着できるコースだと思いますが、普段歩かない人にとっては心して挑まないといけないコースだと思いました。

山のトレーニングの中には「ボッカ訓練」といわれる、何十キロもの荷物を背負い、あえて負荷をかけて登るトレーニングがありますが、私が学生時代にやっていたバスケットボールの練習も、基本的にはこれと同じ理論で行っていました。普段の練習ではわざと最悪の環境を作り、そこで死に物狂いで練習をするのです。例えば、真夏のクソ暑い時期に体育館の窓を全て閉め切って、その中で10分間ダッシュとか8の字ダッシュのような激しい練習を何時間も続けてしちゃうわけです。こんな練習をしていると、何人かは呼吸困難や過呼吸になってしまってパタパタと倒れていく。乳酸が筋肉に蓄積されてしまうと、ふくらはぎや太腿などが攣ったりもします。でも、こうした最悪のコンディションによるトレーニングに耐えて作り上げられた体は、最高のコンディションで迎える本番ではビックリするような普段以上の能力が発揮できたりしました。何せ、学生時代の私のお腹の筋肉は割れてましたからねー^^;(爆) 今思えば、よくこんな練習やってたなーっと思いますが・・。

ですから、普段のトレーニングで近所の里山に登る場合は、負荷をかけて重い荷物を背負って登り、本番の山行では極力荷物を減らす。という方法が望ましいと思います。といいつつ、ついつい「今日はこれくらいでイイかー」なんて甘いことを言って、里山へ向かう私は全然なってませんけど・・・・・・・。

そうそう。先日、山ショップの方と装備の軽量化の話をしていたときに、「でもね~、結局装備の軽量化も限界があるから、結局体を鍛えた方が早いっていう結論に達するんですよね」といわれて、なるほどごもっとも・・・と思いました^^;(笑)
来週末へ向けて、今日から足首にウエイトを巻いて仕事をしています(笑) でも、時々なんでもないところでつまづくから悲しくなります・・・・・。


おわり
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Comments


こんにちは(^^)
いやあ、詳細なレポでした。
先日mo-chanママさんにお聞きした生レポと合わせて、雰囲気がとても掴めます。
要はしんどいってことですね(笑)
最後の軽量化も限界があるから・・・のところは身につまされます。
ホントに僕は行けるんでしょうか。日々不安が増幅しちゃいます。
でも辛くても一歩一歩進めば着くと思っていますよ^^
時間はかかるけど余裕を持った計画ですから。
こんな素敵な風景、自分の目で、全身で感じたいです!!
決意を新たにしました・・・ってオーバーか(^^)
 

ほーっとため息が出ちゃいました。
素敵な写真がいっぱいですね。
私ももうすぐ行けるのかと思うとワクワクです (^^)
足、回復して良かったですね~。やはり荷物は無いにこしたことはないですよねぇ。
しかも北アルプスってどうしても石の上を歩くことになるから、結構足に負担がかかりますよね。
私も去年足の指が痛くなった経験から、この一年は身体のバランスを整えたり、
歩き方を意識的に変えたりしてきましたが、力まず推進力に乗って歩くのが一番楽だと思うようになりました。
#歩きながら”片足ずつ休む”のが達人バックパッカーの歩き方らしいですヨ。
 

写真の全てに思い出がありました。
そうそう・・・ここここ・・・と見せていただきました。
同じような写真でも撮る人が違うと雰囲気が違って大変面白かったです。
やはり女流写真家を感じます!
私はピークハントにこだわるけどこの人数じゃ嫌気が差したかもしれません。
テン場もお隣さんが近いこと・・・私が行ったときはmelさんが設営ゾーンには1~2張りでしたからね。
何しろ山は少ない荷物と異常な早起きですね(笑)
横尾~涸沢はこんなにもきついのか・・・という感想まったく同感です。
北穂より奥穂より厳しかったです。景色も楽しくないし。
荷物を減らすより体力つけろ!はなかなか実現できないことで。
私はとりあえず今より半分の重さのザック予約中です。
手に入って使い心地試したらインプレしますね!
また来週ですね!足の調子万全にして今度は余裕で楽しんできてくださいね。
また行きたくなりました♪10月3連休には激混み覚悟で槍ヶ岳行こうと思ってます。
上高地は気が進まないので岐阜側から入ろうかと。
 

melさん、おはようございます。
いや縲怩ネにがスゴいって、先週の事のような詳細な記憶にあっぱれ(笑)
っていうか、それだけ印象に残った山行だったんでしょうね~
涸沢の夜景にヨダレ( ̄¬ ̄*)
それにしても徳沢のC社テントにはビックリ!写真も見ましたよ^^; 
こんどのフラッシュもなかなか良いですね~。テンポ良く拝見出来ました。
どの写真もちょっと目線が変わっていて新鮮です。
山のレポなんですが、私は何より蒼い梓川の写真がスゴく印象的でした^^;
今やまったく面影ありませんが、私も中ー高とバスケ部でした^^;;
もちろんお腹も割れてました。今は横に割れてますけど(爆)
そうそう昔はそういう練習で、夏期合宿なんてまさに地獄でした。
何度体育館に火をつけようと思った事か^^
私も↑のつもりで、自分に負荷をかけてトレーニングしてましたが
このザマ(膝を痛めてます)です(涙)
くれぐれも無理をなさらぬように(負荷になりませんけど)
ハードなお仕事、不摂生な生活で身体は案外ボロボロですよ~
運動やってた人がインターバルおくとヤバいらしいです。
穂高リベンジ楽しみにしてま~すv
 

■でっぱさん>
でっぱさん、こんばんは~。
長文で失礼しました^^;(笑)
少しでも詳細が伝われば・・・と思って書いてたらこんなに長くなっちゃいました(爆)
そうですね。しんどいってことです^^;(笑)
頑張って歩きましょうね~(^^)
本谷橋からは、最初は結構心拍数が上がっちゃいますけど、ペースを調整したら
ひどく息が切れることはないペースは必ずあると思います。
今回は心強い仲間も一緒に行ってくれますから、大舟に乗った気分で行きましょうね!
来週はあまり天気が良く無さそうなのでちょっと心配ですが、晴れ女パワーで
天気の回復を祈りたいと思います(^^)
■iceさん>
iceさん、こんばんは!
コメントありがとうございます~!
いよいよですね~~~~~~~♪
みんなで行った徳沢が懐かしかったです。
確かに北アルプスは石や岩ばかりで、よく登山靴でアスファルトの上を歩くと
足が痛くなるって言いますけど、同様に足の裏も痛かったです^^;
私の足の裏って、とても3×才とは思えないくらいふにゃふにゃなんですぅ^^;
もう少しクッション性のある北アルプス用のインソールに替えようかな~とか、足首と膝の対策諸々を模索しているところです。
ひとまず、足首の対策はできたので、あとは膝が痛くならないように山スタにプラスちょっとしたサポーターも用意しようかと・・・^^; 
(情けない格好になりそうな気も・・・(爆))
>#歩きながら”片足ずつ休む”のが達人バックパッカーの歩き方らしいですヨ。
なるほど!なんとなくわかる気がします。
私も歩き方にもう少し気を使ってみようと思います。
いつも助言ありがとうございます~~(^o^)
■mo-chanママさん>
mo-chanママさん、こんばんは!
お付き合い下さいましてありがとうございます~~^^;
写真・・・前代未聞の数を載せちゃいました^^;(笑)
>私が行ったときはmelさんが設営ゾーンには1~2張りでしたからね
そうなんですよね。。。mo-chanママさんのレポートを見ててそれは気付きました。。
写真を拝見しながら「すっくなーい!」って叫んじゃいました。
>横尾~涸沢はこんなにもきついのか・・・という感想まったく同感です。
mo-chanママさんも同じ感想でよかった!^^;(笑)
でも、山をやる場合はこれくらいは歩けないといけないんでしょうね。。
今回ご一緒していただく方は「平地ならどこまででも歩ける」って仰ってました(汗)
時々でもいいから10キロ位の道のりを歩いたりした方がいいのかな~。
考えただけでもしんどそう・・^^;;;
>私はとりあえず今より半分の重さのザック予約中です。
まじですかー?!楽しみです!
私も候補のザックは2つほどチェックしてあります(笑)
私のザックも、そもそもバックカントリースキー対応のザックなので、丈夫過ぎて重いんです~(-_-;
涸沢用に私も欲しいです・・・。
やはり次は槍ですか!絶対そう来ると思ってましたよ~!
私たちも今年はもう無理なので来年は槍にチャレンジしたいと思ってます(^^)
10月といったら、紅葉がきれいでしょうね~。
でも、ピーク付近は初冠雪もあるかも??ですね。
気をつけて行って来てくださいね!レポート、今から楽しみです♪
■バロンパパさん>
お呼びしてしまってスミマセン^^;
はい。すっごーく忘れられない山行になりましたよ~。
なんでも最初って重要ですよね?(笑)
そうそう、涸沢や横尾の星空はすごかったですよーー。
ぜひ、バロンパパさんにもあの星空を見て欲しいな~と思いました(^^)
>それにしても徳沢のC社テントにはビックリ!写真も見ましたよ^^;
ですよね~^^;(笑)
毎回、キャリアカーにいっぱい荷物を積んで上高地から歩いてくる人たちがいるんです。
ある意味すごいことですよねー。感心しっぱなしでした^^;
>どの写真もちょっと目線が変わっていて新鮮です。
え?目線・・変ですか?^^; って・・ここは褒め言葉と受け止めて素直に“ありがとうございます”でしょうか(笑)
おお。バロンパパさんもバスケ部でしたか~!
たしか、ちいにゃさんもバスケ部だったって仰ってましたよ♪
今と違って、昔って本当に信じられない練習をしてましたよね~。
水だって飲んじゃいけないとか言われてたし・・・。
うちのコーチは平気で「殴る・蹴る」をやっていたので、今だったら大問題ですよね~。
私もよく鼻血を出してました・・・。
社会科の先生でしたが、この人の手にかかると確かに強くなれたので誰も文句は言えませんでしたけど^^;
そのセンセ、現在は高校の教頭先生をやっているって聞きました^^;
>運動やってた人がインターバルおくとヤバいらしいです。
ひゃー。そうなんですか??気をつけなくちゃ。。
でも、バロンパパさんの膝が治ったころに、ご一緒したいですね。
早く完治させてくださいね~!(^o^)丿
 

我が家は8月20日~21日の二日間で上高地から涸沢を往復でした。しんどかったけど、すばらしい景色に感動でした。レポの写真を拝見しながらまたその思いに浸っています。
この秋は八ヶ岳に、そして来年は槍ヶ岳にと思いを馳せていますが、体がついていくのか…よる年波には勝てず、もっとゆったりした日程でいけるとよいのですが、仕事と体力が課題です。
 

アキヒロさん>
お返事が遅くなりましたm(__)m
一泊二日の涸沢、お疲れ様でした~!
日程的にはそれくらいの方がかえって天気が読みやすくて良いかも~と思います(^^)
世の中にはツワモノもいて、日帰りで上高地~涸沢の往復を歩くそうですが、私には考えられません^^;(笑)
今の涸沢は、あれだけあった雪渓も随分融けたようですネ。
ちょっと天気が心配ですが、この週末も予定しているので、また違った景色が見られるのかと思うと楽しみです。
近々の予定は八ヶ岳でしょうか(^^?
また色々とお話聞かせてくださいね~。
 

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プロフィール

mel

Author:mel
★主に外遊びや日々の出来事を思いつきで書いてます。山登り、キャンプ、バイク、道具ネタ、カメラ&写真が中心。
★母屋/アウトドア☆パラダイス http://outdoor.paradisejp.net/
★ちなみに、書いている内容のせいかどうかわかりませんが、よく男性に間違えられますが管理人は“女”です^^;

【写真】
ネイチャー写真、山岳写真のほか、フィルムカメラや二眼、ポラロイド、トイカメラ系も少々。

【所有カメラ】
■Main Camera:Nikon D700
■Sub Camera:GXR・GRDII・LX3
■Polaroid:690SLR・One600Pro
■Toy Cameras:VQ1005・HOLGA
■Film Cameras:FE2・XA・PenD2・AUTOCODEなど
■Printer:PX-5600・Polaroid PoGo

 
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